先ほど掛け持ちしている派遣のバイトの帰りに廃棄を喰らおうと店に寄ったのですが、思いがけない事態に陥っていることを始めて知りました。
車から降り駐車場をてくてくと歩いていると、
藤田さんがカゴ一杯にタバコを入れて店から出てきました。
私:「藤田さ〜ん、お疲れ様です〜!自販機にタバコ補充するんですかぁ?」
藤田さん:「ちょっとあんた!そんなことはどうでもいいのよ。辞めるっていう噂は本当なの!?私びっくりしちゃったわよ!」
私:「え!?何でそれを・・・!」
藤田さん:「店中の噂よ!」
私:「私誰にも辞めるだなんて言ってないのに・・・。何でだろう。」
藤田さん:「とにかく辞めちゃダメだからね!私と
杉本さんで説得しようと思って意気込んでたのよ!」
私:「説得も何も・・・辞めないですよ?」
藤田さん:「え?そうなの?まあ辞めないならいいけど。私もね、先月辞めようと思ったのよ。でもオーナーと店長にしつこく止められちゃってさぁ。だから仕方なく続けてるんだけど、ほら、シフトの時間もバラバラだし時給も安いじゃない?だからもう実際辞めたいんだけどねー。あははははは。」
相変わらずよく話すオバサ・・・お姉さんだ。
私:「あは、あははは・・・。」
うまい具合に聞き流し店に入る私。
そこには瀬野くん、杉本さん、福沢くんの姿が。
私:「あ、杉本さーんお疲れ様です〜。」
杉本さん:「お疲れ様ー。○○さん!辞めちゃダメだよ?」
私:「だから何なんですか、その噂は!」
杉本さん:「だって皆が○○さんが辞めるつもりだって言ってるんだもん。」
私:「そんなこと誰にも言ってないんですけどねぇ。杉本さんは誰に聞いたんですか?」
杉本さん:「あ、小田くんに聞いたかも・・・。」
私:「小田くん!?なるほど!−9000円出たときに自暴自棄になって辞めてやるーとは話したかもしれないですけど・・・。」
杉本さん:「まあ辞めないならよかった。」
私:「ちょっと辞めようかと考えたんですけどオーナーになぜか優しい言葉かけられたんで続けることにしました。」
杉本さん:「へえ〜。」
どうやら発信源は小田くんのようで。
驚きました。
私:「瀬野くんお疲れー!」
瀬野くん:「お疲れ様です〜。」
私:「ねえねえ私が辞めるっていう噂聞いた?」
瀬野くん:「聞いてないですけど・・・。辞めるんですか!?」
私:「辞めないよ!でもそんな噂が広まってるらしくて・・・。誰が言いふらしたりしたんだろう・・・。」
瀬野くん:「そんなの決まってるじゃないですか!」
私:「え?」
瀬野くん:「藤田さんですよ!あのお喋り!」
私:「な、なるほど!」
瀬野くん:「あの人は1のことを100にして喋るんだから!」
私:「あははははっはー。・・・ちょっと待てよ?」
瀬野くん:「どうしました?」
私:「じゃあ私が辞めるっていう噂オーナーにも知れ渡ってるのかな?」
瀬野くん:「まず知れ渡ってるでしょう。」
私:「・・・なるほど!そういうことかー!!クソー!騙された!」
瀬野くん:「え?どうしたんですか?」
私:「それがさぁ金曜に突然オーナーが、
『○○さんは勉強もあるだろうしシフト減らしてもいいんだよ?リーダー手当て無くなるけどその分時給上げるから頑張りなさい。』
的なこと言ってきたんだよ。おかしいと思ったんだよ!」
瀬野くん:「○○さんに辞められたら困るから優しい言葉をかけたに違いないですね。」
私:「あ、あのジジイ!感動して損したよ!あ、でもこの間の−9000円のうち5000円はオーナーが負担してくれるらしいよ。珍しいと思わない?やっぱ優しいとこ少しはあるんだよ。はは。」
瀬野くん:「○○さん知らないんですか!?何でオーナーが5000円出すって言ったのか。」
私:「え?純粋に払ってくれるっていうんじゃないの?」
瀬野くん:「何言ってるんですか〜!この間店内に5000円落ちてたのを拾ったらしくて、それをマイナス分に充てただけのことなんですよ?」
私:「な、なんじゃそりゃー!お客さんの落とし金だったってこと!?」
瀬野くん:「そうなんですよ!大体あのケチのオーナーが払うわけないじゃないですか〜!」
私:「ク、クソ!信じた私がバカだった・・・!」
とまあ昨日の話のからくりはこんな感じでして。
完全に騙されましたわ。オーナーがそんな太っ腹なわけないですもん実際。いやーもう騙された自分が嫌だ!
そして結局オーナーの株は下がりました。けっ。
私:「さーてーと、シュークリームでも買うかなぁ。グヒヒ。」
私はおやつのシュークリームを片手にレジへと向かいました。
瀬野くん:「・・・。」
私:「か、軽く何か摘もうと思ってさ。はは、ダイエットは継続中だよ?もちろん!」
瀬野くん:「軽くがこれですか!」
私:「ひ、ひひひ!言われると思った!」
瀬野くん:「はぁ・・・。意志が弱いなぁ。」
相変わらず意志の弱い私。死ぬまでダイエットしてそうです。
そして
あの飲み会以来会っていなかった福沢くんと久しぶりに顔に合わせました。
私:「福沢くん、レジお願いしまーす!」
福沢くん:「かしこまりました。」
福沢くん:「1点で150円のお買い上げでございます。」
私:「はーい。ちょうどね〜。」
福沢くん:「150円ちょうどお預かりいたします。」
福沢くん:「ポイントカードはお持ちでないでしょうか?」
私:「あ、あるある!」
福沢くん:「お預かり致します。」
福沢くん:「カードお返し致します。」
福沢くん:「シールでよろしいでしょうか?」
私:「いいよ〜。」
福沢くん:「お待たせしました。」
福沢くん:「ありがとうございます。またお越しくださいませ。」(45度お辞儀して)
私:「そ、そんな模範的な接客しなくていいよ!」
福沢くん:「・・・はは、すみません。」
私:「ははははは。」
福沢くん:「・・・。」
やっぱ福沢くんって酒乱だ。

